みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,343

 「現代住宅植栽考」 第63回・・・視線を引き付ける魅力的葉物5選①!

自信を持ってお勧めできる匍匐性(地を這うタイプ)グランドカバー5系統を紹介しました。しかし、このようなグランドカバーだけでは魅力的ガーデンとはなりません。そこで必要になるのが、フォーカルポイント等に植える魅力的な草花。ただし、これまた無限とも言える種類があります。そこで、今回は花物は除外し、葉の美しい(従って、鑑賞期間が長い)草花を5系統ピックアップし紹介します。

「多様な魅力・ギボウシ」

ギボウシ(疑宝珠)とはユリ科(分類によってはキジカクシ科とも表示)ギボウシ属の総称。ユリ科の植物も大家族で、その中でリュウゼツランに近い系統ともされています。東アジア中心に40種前後が存在し、そのうち20種程度が日本に自生し、古くから愛されている草花でもあります。特に江戸時代には栽培が盛んになり、シーボルトによりヨーロッパ伝わり、さらに世界に広まったとの事。このため、美しい斑入園芸種等も多数出回っています。

ギボウシの魅力は何と言っても葉の美しさ。いずれも葉脈が縦に並ぶ、先の尖った楕円形。ただし、丸味の強いもの・細長いものなど様々で、草丈も50㎝以上〜10㎝程度までと多用(大型種=オオバギボウシ、レンゲギボウシ等。小型種=コバギゾウシ等。超小型種=オトメギボウシ等)。さらに、葉の色柄も豊富で、緑系、黄系、様々な斑入等、あらゆる楽しみ方が出来ます。

本来ギボウシは葉を楽しむ草花ですが、ユリの仲間であるためか花も美しく、5月中旬〜9月中旬にかけて楽しめます。花の色は薄紫色が大半。以上のような特性を活かして、系統の異なるギボウシを複数植えて楽しむ人も少なくありません。ただし、冬には地上部が枯れてしまう(宿根草)ため、この点はご注意を。

栽培に関しては、本来湿気を好む植物で、日陰や水際に良く自生しています。しかし、意外に乾燥にも強く、グランドカバーとして使う場合は、真夏以外の水やりはほぼ不要。この点も人気の理由と言えるでしょう。

また、ギボウシは食用山菜としても人気があり、特に最近はウルイの名で若葉が広く販売されるようになっています。食用方法としては、サラダ、浅漬、油いため、味噌あえ、みそ汁の具、混ぜご飯、巻きずしなど。従って、春に新芽が多数出た時に食べてみるのも楽しみの1つとなるかもしれません。ただし、全品種が美味であるか否かは不明ですのであしからず。

なお、ギボウシと言う名前は、ネギボウズに似た宝珠に、葉に包まれた花序の形が似ているために付けられたものです。

そこで本日の一口アドバイス。

「葉物として江戸時代から高い人気=ギボウシ! 園芸種も多用!」

(みずき りょう)

64:オオバギボウシ

 

 

 

 

 

オオバギボウシ

64:レンゲギボウシ

 

 

 

 

 

 

 

レンゲギボウシ

64:コバギボウシ

 

 

 

 

 

 

コバギボウシ

64:オトメギボウシ(斑入)

 

 

 

 

 

 

オトメギボウシ(超小型種・写真は斑入)

64:スジギボウシ

 

 

 

 

 

 

スジギボウシ(中斑入)