みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ・・・NO2,347

 「現代住宅植栽考」 第67回・・・視線を引き付ける魅力的葉物5選⑤!

主要ポイントに植える葉物グランドカバーを紹介中。この項では、強烈かつユーモラスな個性を持ち、人気が急速に高まっているコキアを取り上げます。また、今回が「現代住宅植栽考」シリーズの最終回となります。

「別名ホウキギ=納得・コキア」

コキアはアカザ科ホウキギ属の一年草。原産地はアジアで、学名は「Kochia(ホウキギ属) scoparia」。つまり、属名がそのまま商品名として使われています。ホウキギ(箒木)、ホウキソウ(箒草)、などと呼ばれることもあり、文字通り箒に似ているのが最大の特徴です。ここで一つ疑問が。そう、一年草を葉物グランドカバーとして使う事は、管理が面倒であまり無いからです。ただし、コキアは丈夫で放置しておけば、春になると落ちた種から芽を吹き再生します。従って、宿根草的感覚で育てることが出来ます。

コキアの草丈は50〜1m程度。葉・茎共に非常に細く長く、しかも旺盛に枝・葉を分岐し、箒のようになります。ただ、個体により多少異なりますが、球体〜ラグビーボールのように丸くまとまる事が多く、特筆すべき外見を持っています。このため、ユーモラスな一面と、シャープな感覚を兼ね備え、モダン系の住宅にもよく合います。また、秋には赤〜濃ピンクに紅葉し、これもまた魅力。開花期は8月後半~9月ですが、目立つものではありません。

この、「現代住宅植栽考」も今回・第67回を持って最終回。長らくのご愛読ありがとうございました。そして、最後に、現代住宅にはそれに適した植栽がある。だからこそ、無理をしなくても生活の中に取り込める、植物との付き合いを上手く継続していただきたい。この点を強調しておきます。

つい最近、筆者の居住地周辺に2ヶ所建売分譲住宅が造られ販売されています。都市部の建売だけにいずれも狭小地。それ自体は仕方がありません。しかし、一方は植栽が施され、もう一方は植栽ゼロ。そして、たったそれだけで両エリアには決定的相違が出来ています。言うまでも無く、植栽ゼロエリアの無味乾燥さ・貧相さが目立つと言う事。外見だけでは無く、時間の経過とともに、その差はますます拡大し、場合によっては精神面にも大きな影響を及ぼすでしょう。

外構・ガーデンの植栽ゼロでも、プランターや植木鉢でも置けば問題ない。そう考える人も多いでしょうが、地植えの樹木が1〜2本、たった0.3㎡程度の地面に草花が植えられている・・・そんな差を実際に埋める事は至難の業。植物(グリーン)はそれほど素晴らしく、かつ大きな力を持っています。現代住宅には、現代の植栽を! (完)

そこで本日の一口アドバイス。

「ユーモラスさ or シャープなアールライン・・・そんなコキアに注目!」

(みずき りょう)

67:コキア

 

 

 

 

 

 

超個性的な外見=コキア

67:紅葉

 

 

 

 

 

 

紅葉したコキア

67:葉のアップ

 

 

 

 

 

 

葉のアップ

67:花のアップ

 

 

 

 

 

 

花のアップ