みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ・・・NO3,010

「天然素材の魅力」第43回・・・洋風化が「ナンテン類」の人気に?

フロントガーデンの植栽について言及中。「シンボルツリー」に続き「サブツリー(主木以外の樹木)」について。あまり目立つものではないので、つい見逃されがちな樹木です。また、何を植えても良いわけで、選択肢は無限に近いと言っても過言ではありません。ただし、「シンボルツリー」以上に流行性が激しく、洋風化に伴い昭和中期以前は<聞いたことも無かった>樹木も珍しくありません。そこで、強引に<最近人気急上昇の「サブツリー」>をセレクトして紹介しておきます。まずは「ナンテン類」から。

<手軽で使用頻度トップクラスの「ナンテン類」>

フロントガーデン用の「サブツリー」として今ほど「ナンテン類」が多用されることは、長い庭園史の中で無かったでしょう。理由は、洋風のナンテン類が加わり用途が拡大した、管理が楽、手軽な値段・・・など。では、どのような「ナンテン類」がどのように使われているのでしょうか。

注:園芸用「ナンテン」の仲間について・・・全てメギ科の植物ですが、主要園芸植物の場合は「ナンテン属(Nandia)」と「マホニア属(Mahonia)」に大別されます。日本名では両属の植物とも「ナンテン」の名が付き混同しやすいのですが、学術的な観点で命名するとすれば、例えば「ヒイラギナンテン」の場合「ヒイラギメギ」または「メギヒイラギ」と呼ぶべきでしょう。

「ナンテン(南天)」=メギ科ナンテン属の常緑低木。一般的には樹高2m程度だが、4〜5mに成長する場合もある。学名は「Nandina(ナンテン属) domestica」。正式な漢字名「南天燭」。原産地は中国。日本では本州西部、四国、九州に自生。花期は初夏で、白い小さな花を群開。晩秋〜初冬に赤い実を着ける。「難を転じる」のごろ合わせで縁起物樹木としても多用されている。

「ナンテン」は「難を転じる」のごろ合わせで、トイレの前や鬼門・裏鬼門等に植える樹木として多用されてきました。また、育てやすい、管理が楽、値段が手ごろ、比較的スッキリとした樹形・・・などの長所があり、現在も副木・低木として多用されています。ただし、住宅の洋風化に伴い<主役の座を「マホニア属」の樹木(後項で詳述)や、園芸種(?)の「オタフクナンテン」などに奪われつつある>と言うのが偽らざる現状でしょう。

ただし、昭和以前に建てられた住宅などでは、最も多用された樹木の1つで、若干の手入れさえ行えば、繊細な樹形はモダン系洋風住宅とのコーディネートも可能。迷信に振り回されることには感心しませんが、多少の精神衛生上のメリットも含め、日本の「ナンテン」を見直して見るのも面白いでしょう。

そこで本日の一口アドバイス。

「少しの手入れで想像以上のスッキリ系! 洋風住宅にも日本のナンテンを・・・」

(みずき りょう)

43 ナンテン樹形

 

 

 

 

 

 

 

「ナンテン」の樹形

 

43:ナンテン花

 

 

 

 

 

 

 

花と葉(初夏)

 

43:ナンテン葉と実

 

 

 

 

 

 

 

赤い実も魅力(晩秋〜初冬)

 

43:ナンテン葉

 

 

 

 

 

葉のアップ

 

43:ナンテン枝と幹

 

 

 

 

 

幹と枝