みずきりょう の:エクスれリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ・・・NO3,011

「天然素材の魅力」第44回・・・身近でも謎多き「オタフクナンテン」?

「サブツリー(副木・低木)」の人気種を紹介中。本家本元の「ナンテン」に続いては「オタフクナンテン」を取り上げます。でも、こんなに身近なのに意外と謎だらけ・・・

<「オタフクナンテン」の正体とは?>

「オタフクナンテン」=メギ科ナンテン属の常緑低木。別名「オカメナンテン」。日本で江戸時代に作出された園芸種? 樹高は最大でも50㎝程度・葉が丸く大きめ・紅葉する・実が殆ど着かない。学名は「Nandina(ナンテン属) demestica」(「ナンテン」と同じ)。なお原種の「ナンテン」は中国原産で、古くに漢方薬用として我が国に輸入されたもの。

「オタフクナンテン」の学名は「ナンテン」と同じ。つまり「ナンテン」の園芸種であると言う事。通説では、江戸時代に作出された植物とされています。でも、なぜあんなに樹高が低いのでしょうか? なぜあんなに葉がまるく大き目なのでしょうか? なぜ紅葉するのでしょうか? もっと不思議なのは、なぜほとんど実を見ることが無いのでしょうか? そして、以上のような疑問に答えてくれる資料は殆ど存在しません。ご存知の方は教えてください。

確かに「オタフクナンテン」は古くからありました。でも、これほど多用されるようになったのはむしろ最近の事。低木と言うよりはむしろグランドカバー扱いとして、その特性が再評価されたからでしょう。従って、住宅、街路、公園、ビルの外構などあらゆるところで目にするようになりました。樹木系グランドカバーとしては間違いなく人気NO1!

人気の最大の理由は、管理が楽と言うことでしょう。事実、植えっぱなしでも必要以上に大きくならず、剪定も殆ど不要。加えて、半日陰でもOK・育てやすい・紅葉も楽しめる・比較的値段が安い、などの長所も持っています。樹木系のグランドカバーとしては、コニファー・ハイビャクシン類も多用されましたが、触ると痛い(針状の葉)と言う難点があり、公園などの広い空間以外では、圧倒的に「オタフクナンテン」の方がよく使われるようになりました。

お宅でも、シンボルツリーの根際、門柱の周辺、アプローチ周辺等でぜひ「オタフクナンテン」を使ってみて下さい。

そこで本日の一口アドバイス。

「ナンテンの園芸種でありながらまったく異なった個性=オタフクナンテン!」

(みずき りょう)

44:樹形

 

 

 

 

 

 

 

「オタフクナンテン」の樹形:樹高50㎝程度まで、なぜか殆ど実が成らない?

44:紅葉

 

 

 

 

葉:紅葉する、丸味があり大き目

 

44:POT苗

 

 

 

 

 

POT苗

 

44:植栽例

 

 

 

 

 

植栽例:低木と言うよりグランドカバー的な扱いで多用