みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,019

「天然素材の魅力」第52回・・・剛健+斑入りの魅力「グレコマ」!

匍匐性(地を這うタイプ)グランドカバーのお勧め品種を紹介中。この項では「リピア」に続き「グレコマ」を取り上げます。

<垣根を越えて侵入、と言うほどの剛健種!「グレコマ」>

「カキオドシ」=「グレコマ」の仲間。シソ科カキオドシ(グレコマ)属の多年草。学名は「Glechoma(属) hederacea」。日本全国に自生する剛健種。名前の由来は「臨地から垣根があっても侵入してくる」と言う意味。開花期間は4〜5月。薄紫色。草丈は「グレコマ」より長く、直立性がやや強い。漢方薬にもなり、ダイエット茶などとしても使われる。

「グレコマ」=シソ科カキオドシ(グレコマ)属の匍匐性多年草。別名「グランドアイビー」「フイリカキオドシ」。原産地はアジア・ヨーロッパ。開花期は4〜8月と長い。学名が「Glechoma(属) hederacea」で「カキオドシ」と同じだが、外見も少し異なる。園芸的に「グレコマ」と呼ぶものは斑入り種で「Albovariegata(アルボヴァリエガタ)」と言う園芸種とも? また、黄花もあり複数の園芸種が流通している模様。

「グレコマ」は匍匐性グランでカバーの代表的存在として、広く使われてきました。斑入りで紫色の花も可憐、剛健種、などと言った特性が好まれたからです。日本の「カキオドシ」に近い品種(学名は同じ)ですが、園芸的には斑入り・より匍匐性が強い・草丈がやや短い・・・などの相違があります。ヨーロッパ原産の斑入り種or園芸種「アルボヴァリエガタ」=「グレコマ」などの説がありますが、<ヨーロッパ原産の斑入り種を改良し、定着化させた>と言うのが正解ではないでしょうか?

前項で紹介した「リピア」と比較すると、外見以外に、草丈が「グレコマ」の方が長い。従って、土間コンクリート部への侵入がより顕著。剛健種だが踏み付けには「リピア」よりやや弱い。などの相違があります。従って、特性を良く知り、使い分けることが大切です。

また、「グレコマ」は薬草として使われることもあり、ホップが使用される前(16世紀頃まで)まではビールの製造用として活用されたとの事。

一方、日本の「カキオドシ」ですが、剛健種で同じように薄紫の可憐な花を咲かせます。しかし、グランドカバーとして使われることは殆どないばかりか、最も厄介な雑草扱いされるのが常(名前が悪かった?)。何か、差別されているようで気の毒なようにも・・・ ただし、葉をもむと強い香りがあり、漢方薬・ダイエット茶として使われることもあります。今後、別の意味で注目を浴びるでしょうか・・・

そこで本日の一口アドバイス。

「剛健種で見た目も愛らしいグレコマ。アプローチサイドなどにいかが・・・」

(みずき りょう)

52:グレコマ

 

 

 

 

 

茎を伸ばし広がる「グレコマ」

 

52:グレコマの花

 

 

 

 

 

花:薄紫色で可憐

52 :グレコマの葉

 

 

 

 

斑の入った葉(「グレコマ」=斑入り)

 

52:カキオドシ

 

 

 

 

日本の「カキオドシ」

52:カキオドシの花

 

 

 

 

 

「カキオドシ」の花