みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,028

「天然素材の魅力」第61回・・・葉物の代表的存在「ギボウシ」!

ポイント植栽用の推奨グランドカバーを紹介中。その前提条件は、1:葉物(花が咲いていない時も美しい)2:宿根草(少なくとも根の部分は枯れず、翌年再生する)である事。そして、宿根草で最も葉が美しい草花の代表的存在。それが今回登場の「ギボウシ」です。

<葉の色・形・サイズなど楽しさ満載の「ギボウシ」!>

「ギボウシ」=キジカクシ科(リュウゼツラン亜科)ギボウシ属の総称で宿根草(冬に地上部は枯れるが根は枯れず翌年再生)。自生地は東アジアで、日本には多くの野生種(約20種)が自生する。学名は「Hosta(属)」。湿地等を好む。花期は夏で青〜薄紫色が多い。葉は根元から出て、先の尖った楕円形(この葉が橋・建物の欄干等に設置される「擬宝珠(ギボウシュ)」にいている事から「ギボウシ」と言う名前になった)。新葉は食用(ウルイ)になる。英名はplantain lilyで、葉の大きなオオバコ(まったくの別種)と言う意味。

「ギボウシ」は古くから人気のある観葉植物。ポイント植栽用のグランドカバーとしてもポピュラーな存在で、多用されてきました。前述のごとく、日本には幅広いエリアで自生しており、気候的にも栽培に適しています。ただし、宿根草であり冬は地上部が枯れる、水辺を好むため、極端な陽光や乾燥する場所は苦手・・・と言った基本的性質を知った上で使う事が大切。

新葉は「ウルイ」と呼ばれ人気の山菜でもあり、近年はスーパー等でも良く販売されています。ただし、毒草の「バケイソウ」とよく似ているために、自分で採取する場合は要注意! また、「ギボウシ」と言う名は、建物・橋などの装飾物「擬宝珠」と似ている事によるもの。

また、「ギボウシ」は園芸種を含め品種が多いのも特徴。従って、葉の違いを寄せ植え等で楽しむことも出来ます。以下で、その一部を紹介(下記写真参照)しておきます。

「トウギボウシ」=大型系の原種の一つ。全体に白粉を帯びた感じで、葉の丸みが強い。

「レンゲギボウシ」=「オオバギボウシ」に似るがやや小ぶり。広く普及している。

「トクダマ」=小型種で、全体に強い白粉を帯びる。

「スジギボウシ」=江戸時代からある人気普及種。葉の中心部にライン上の白斑。かなり乾燥・陽光に強い。

「パトリオット」=美しい覆輪斑入り種。葉の長さが30㎝ほどになる大型種。良く増えよく群生する。

「ハルシオン」=濃いグレーの粉を帯びたような葉が魅力。園芸種。葉の長さは20㎝程度の中型種。

「キンセイ」=園芸種。葉に鮮やかの黄色の覆輪斑が入っている。

そこで本日の一口アドバイス。

「バラエティーに富んだギボウシの葉。サイズ・形・色・斑などを楽しもう!」

(みずき りょう)

61:寄せ植え

 

 

 

 

複数種を寄せ植え

 

61:トウギボウシ

 

 

 

 

トウギボウシ

 

61:レンゲギボウシ

 

 

 

 

 

 

レンゲギボウシ

 

61:トクダマ

 

 

 

 

トクダマ

 

 

61:スシギボウシ

 

 

 

 

スジギボウシ

 

 

61:パトリオット

 

 

 

 

パトリオット

 

 

61:ハルシオン

 

 

 

 

 

 

ハルシオン

 

 

61:キンセイ

 

 

 

 

キンセイ

 

 

61:擬宝珠

 

 

 

 

 

名前の由来となった「擬宝珠」