みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,047

「プライベートガーデン研究」第13回・・・意外に難しい「ガゼボ」の定義?

独立型ガーデンステージに設置するメイン商品について説明中。「パーゴラ」に続き、この項では「ガゼボ」を取り上げます。でも<「ガゼボ」って何だ?>と問われると、正確に答えるのは意外に難しい・・・

<「ガゼボ」=本来は美しい物でなくてはならない理由>

「ガゼボ(gazebo)」=東屋。こう答える人が多いと思います。勿論、この答えは正解でもあります。でも、正確に「ガゼボ」のイメージを伝えているかと言うと甚だ疑問。また、狭義に「ガゼボ」を定義すると、<西洋東屋>とする説もありますが、これもチョット・・・なぜなら、最近の慣習としてもっと幅広お意味で「ガゼボ」と言う名称が使われることが多いからです。

では、「ガゼボ」の語源は? 実は不明。ただ、西洋起源の言葉ではないとする説が有力。民間語源(一般的な伝承)では、1:フランス語の「Que  c’est  beau」(なんと美しい)が短縮され「ガゼボ」となった、2:ラテン語の「gazebo」(私は見るだろう)がそのまま転じた・・・などが有力。ただ、学術的な研究(非西洋起源説)とは矛盾し、あくまで俗説。

ただ、1・2 に込められた意味は重要、なぜなら、両者ともに「美しい」と言う意思が強く働いている言葉であるから。従って、「ガゼボ」は単なる<庭などに置く簡易的建物>ではなく<庭などに置く美しい簡易的建物>でなくてはならないものなのかも知れません。八角形・六角形や、美しい装飾がほどこされたものが多いのも、このような理由によるものでしょう。

現在「ガゼボ」と呼ばれている商品には、テント生地を使った物・木製でもかなり値段の安い物(主にホームセンター・通販等で販売)~華麗とも思える装飾が施された超高級タイプまで実に様々。その分、お客様の選択肢も自由で、単なる雨除け・日除け用設置物とするなら、かなり気軽に使えるようになりました。

ただし、独立型ガーデンステージのメイン設置物として「ガゼボ」を使う場合は、もう少しこだわりを持って商品セレクトすべきではないでしょうか? 前述の<美しいさ>と、長く使える<耐久性>にもこだわるべきであるため。勿論、公共スペースに設置されているような何百万円もするような商品は手が届かないかも知れません。でも、一定のテイストとこだわりを持った「東屋」・・・それが本当の「ガゼボ」であると出来れば考えて頂きたいと思います。そこに本当の満足が・・・

そこで本日の一口アドバイス。

「ガゼボは単に<庭に置く簡易的建物>ではなく、美しさへのこだわりが!」

(みずき りょう)

13:美しい

 

 

 

 

 

 

 

公共スペースに設置された「ガゼボ」(徳島)

本当の「ガゼボ」は単に<庭に設置された簡易的建物>ではない。美しさへのこだわりがあって初めて<正統派「ガゼボ」>。その理由は、欧米の民間語源からも・・・

 

13:大型

 

 

 

 

 

 

 

大型の「ガゼボ」(アメリカ)

公共スペース人が集まる催し会場的な使い方をされることもある。ただ、遮蔽物(建具等)を使いルーム的な構造にする事は少ない。

 

13:通販

 

 

 

 

 

 

通販で販売されている比較的安価な「ガゼボ」

テント製や構造が簡単な木製の安価な「ガゼボ」も広く販売されるようになった。ただ、ガーデンステージへ設置するものは、もう少し<美しさへのこだわり>があっても・・・