「プライベートガーデン研究」第21回・・・「ガーデンルーム」は特性を知り選択!
最も人気のある、隣接型ガーデンステージ用設置商品「ガーデンルーム」。当然それだけの価値がある商品ですが、放置状態の施工例も多数見られます。この項では、放置原因を徹底究明し、「ガーデンルーム」の本当の魅力を引き出します。
<まず「ガーデンルーム」の間違った信仰(?)を無くそう!>
放置「ガーデンルーム」が多い。まずその原因をチェック。ズバリ、2つの要因があります。1つ目の放置要因は、プライベート保護に関する失敗。2つ目の放置要因は、開閉機能がマイナスに作用する。以上。
1のプライベート保護の問題は、全てのガーデンステージに共通する事で、「ガーデンルーム」に限られた事ではありません。ただし、「ガーデンルーム」放置要因の主要因でもある事に代わりません。要するに、ルーム内が外から見える為、そこにいる気がしないと言う事。となれば、解決策は明確で、目隠しフェンス(塀)を設置すればOK! ただし、一見簡単なようで、予想以上に難しい問題でもあります。
理由は、<外部視線を簡単にシャットアウトする事はそれほど簡単ではない>ため。例えば、道路際の塀・フェンスの場合、十分な目隠し度と高さを持ったフェンス(塀)でも、実際は<角度を変えれば丸見え>と言ったケースも珍しくありません。かと言って、<「ガーデンルーム」のすぐ外を背の高い目隠しフェンス(塀)で覆うと重苦しくて息が止まりそうに・・・>。だから、<目隠しプラン>と言うものは、本当のプロ(レベルの高いエクステリア専門ショップ)に頼まないと、大失敗と言った例は枚挙するほど・・・ なお、<目隠し>については、後項にて詳述します。
2の開閉機能の弊害に関しては、設置してはじめて気づく。こんなケースが殆どです。具体的には、A:折れ戸の内側には殆ど物が置けない B:閉めっぱなしor 開けっぱなしが殆どで、開閉機能がある事自体が無駄な労力となる・・・など。
従って、<「ガーデンルーム」を選択する場合、目的を熟考したうえで、開閉部分を限定する>と言った選択が極めて重要になります。例えば、比較的高温を好む植物を中心としたガーデニングを主目的とした場合、前面はFIX(嵌め殺し)建具を選び、その前に棚を設置し植物を並べる。そして、サイドのみを折れ戸として、温度調整、人と物の出入り用に・・・こんな建具選択がお勧めとなります。勿論、熟慮の結果より「テラス(屋根)」や「サンルーム(テラスルーム)」に近いプランになる場合も珍しくありません。少なくとも、目的を無視し、全オープン・全クローズへのあこがれだけで「ガーデンルーム」を選択。こんなことが無いように!
そこで本日の一口アドバイス。
「開閉機能(折れ戸)は目的によりプラスにもマイナスにも作用! お忘れなく!」
(みずき りょう)
「ガーデンルーム」・・・季節・目的に応じ、ある時はフルクローズ・ある時はフルオープン。憧れの的となっているが、マイナスに作用する事も。
建具の選択・・・前面はFIX・両サイドは折れ戸と言う組み合わせ。目的に応じた最良の建具仕様を考える事が極めて重要!
写真左:フルオープン・写真右:フルクローズ・・・ただし折れ戸の場合、接して物が起きにくい、水密性・気密性に難点などの課題も!