みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,103

「納得!エクステリア講座」第36回・・・フェンスを使いブロックを低く!

門廻りに続き、この項からは塀・フェンスについて検証します。

第12章 最新の塀・フェンス事情①

塀・フェンスでも(事実上)<ブロックを高さ1.2m未満しか積んではいけない>時代が到来しました。だからこそ、以前の常識を白紙に戻し、塀・フェンスを検証しなおす必要が出てきました。

具体的には、1:一般的な塀・フェンス 2:ブロックを全く使わない大型塀 3:どうしてもコンクリート系の大型塀が必要となる場合・・・以上3つのケースを想定し、対応方法を考える必要があります。だからこそ、この3点についてもう少し詳しく対応方法を提示しておきます。

1:一般的な塀・フェンス・・・この場合は大きな支障はありません。ブロックを2〜4段程度積み、その上 にフェンス類を設置すれば良いからです。つまり、このスタイルに関しては<以前とあまり変わらない方法>で対応できると言う事。代表的なものが、ブロックベース+アルミフェンス・ブロックベース+発泡樹脂系フェンス・ブロックベース+天然木フェンス、等々。

まず、ブロック上にアルミフェンスを使う場合。言うまでもなく最もポピュラーかつ最も広く使われているタイプです。ただ、それだけに品種も膨大で、メッシュ系・縦格子などシンプルなフェンス・目隠しを意識したタイプ(アルミパネル・アルミルーバータイプなど。木調タイプも多い)・アルミ鋳物などを使った装飾性の強いタイプなど多種多様。それだけに、目的(単なる仕切り境界、装飾性重視、目隠し機能重視、等)に応じた、適切な商品選択がより重要になります。

ブロック上に発泡樹脂系のフェンスを使う商品も急増しています。<目隠し性に優れている割には安価>と言った特性が支持されているからでしょうか? ただし、同系商品には大きな欠陥があります。火災に極めて弱い耐久性・強度が劣るからです。フェンス(屋外設置品)であり、防火に関しては法的違反品ではありません。しかし、極めて燃えやすいばかりか、有毒ガス・煙も発しますので、密集地域等では注意すべきでしょう。

紫外線・温度変化等による経年劣化にももう少し注意すべきでしょう。UV加工(紫外線対策)により大部分のメーカーは<問題なし>と回答。しかし、屋外での自然の厳しさは、エクステリアのプロであれば熟知しています。メーカーの<問題なし発言>のあった商品でも、多くのクレームが発生してきたことを知っています。少なくとも<筆者は「発砲系樹脂フェンス」は使いません>。

そこで本日の一口アドバイス。

「多様なブロック用フェンス。条件・ご要望に応じた選択が極めて重要!」

(みずき りょう)

 

36:形材

 

 

 

 

 

目隠し機能を重視した<アルミ形材製のフェンス>・・・最もポピュラーな素材・タイプで、デザインも豊富。耐久性等にも優れ、広く普及している。

 

36:鋳物

 

 

 

 

 

 

装飾性を重視した<アルミ鋳物製のフェンス>・・・装飾性の強い家屋・外構にピッタリ。強度・耐久性にも優れる。ただ、モダン系の住宅が増えたため、使用頻度は少なくなってきている。

 

36:発砲

 

 

 

 

 

目隠し機能を重視した<発泡樹脂をパネル材に使ったフェンス>・・・安価で急速に普及率がアップしてきている。ただ、火災に対して無防備。紫外線劣化など耐久性・強度等にも課題?