みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,065

「世界のガーデン」第七章:「平面幾何学式(フランス式)庭園」

 

第48回:「ヘレンハウゼン王宮庭園」とは

 

ドイツの「平面幾何学式(フランス式)」庭園を紹介中。今回は、同国中北部の街「ハノーファー」にある「ヘレンハウゼン王宮」とその庭園を取り上げます。最も、同王宮は4つの庭を持ち、メインの大庭園は「平面幾何学式」ですが、他の3つは別様式。また王宮自体より、広大な庭園がむしろ主役と言える歴史建造物でもあります。

「ヘレンハウゼン王宮」の歴史を見ると、同地の統治を任されていた「ゲオルク公」が持つ菜園が始まりとされています。彼は、1,665年に息子「ヨハン・フリードリヒ」が生まれると、そこに城を建設し同時に村の名前を「ヘレンハウゼ」に改名。これが言うまでもなく王宮・庭・そして地名の元となりました。

その後、「ヘレンハウゼ」がある現ニーダーザクセン州のハノーファーは1,814年に独立国「ハノーファー王国」となります。そして、「ゲオルク3世」~「ゲオルク5世」まで5人の王が統治者となりますが、1,866年に「プロイセン王国」に併合され、1,946年まで同国の「ハノーファー県」となります。そして、現在はドイツ連邦共和国ニーダーザクセン州の州都「ハノーファー」(人口約53万人)内の街となりました。

「ヘレンハウゼ王宮庭園」は前述のごとく、北部の「ベルク庭園」・南部の「大庭園」・南東部に伸びた2つの「イギリス式庭園」(「ゲオルゲン庭園」 &「ベルフェン庭園」)から成り立っています(案内図参照)。

以下は4庭園の概要

*ベルク庭園・・・植物園となっている。シンプルな菜園などが中心。他にハノーファー王家の霊廟・水族館などがある。

*大庭園・・・メイン庭園で「平面幾何学式」。年間を通じ様々な催しものも開催されている。

*ゲオルゲン庭園・・・「風景式(イギリス式)庭園」。庭園内に「ウィルヘルム・ブッシュ博物館」などがある。

*ベルフェン庭園・・・「風景式(イギリス式)庭園」。現在は「ハノーファー大学」の敷地となっている。

ハノーファーの国章

 

 

 

 

 

 

 

 

旧「ハノーファー国」の国章

 

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

 

 

 

 

 

「ヘレンハウゼン王宮庭園」の案内図

 

 

大庭園&城

 

 

 

 

 

 

 

「大庭園」から王宮を臨む

 

 

大庭園航空写真

 

 

 

 

 

 

「大庭園」の航空写真

 

 

霊廟

 

 

 

 

 

 

ハノーファー王家の霊廟(ベルク庭園)

 

 

水族館

 

 

 

 

 

水族館(ベルク庭園)

 

 

1708年頃の図面

 

 

 

 

 

 

1,708年頃の「大庭園」絵図

 

 

https://hdl.loc.gov/loc.pnp/ppmsca.00448

https://hdl.loc.gov/loc.pnp/ppmsca.00448

 

 

 

 

 

 

1,895年頃の「ヘレンハウゼン王宮」

 

 

 

ハノーファの紋章

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハノーファー」の紋章