「木」語り 連載第1回

「木」語り 連載第1回

プロローグ

<「木」語り(「き」がたり)>は「木」と言う素晴らしい宇宙からの贈り物について、多くの方々とじっくりディスカッションするための著作物です。

今最大の問題となっている地球温暖化。ゼロカーボン社会を創出する事でそれを是正する事が可能だとされています。そして人類は実現に向けて歩み出してはいます。しかし、その歩みはエゴとの狭間で揺れ動き、計画通り進んでいないのが現状。そこに人間の本質が現れているようにも・・・

ただそんな悠長なことを言っている場合ではありません。私達のゆりかごであり、住まいであり、そして次世代の未来でもある地球が悲鳴を上げているからです。しかも、私たち自身の行いにより。だから、この問題にチャレンジし解決できるのも私たち(当事者)自身以外にありません。

そして、この難題に対しては2つの解決方法があります。1つ目は、CO2の排出量を減らす事。2つ目は、CO2を酸素と炭素に分解してしまうと言う方法。

後者に関しては(新しい分解技術が実用化されない限り)植物の力を借りる以外に方法はありません。中でも、大きく育つ「木(樹木)」は圧倒的パワーでその役割を果たし続けてくれています。となれば<より良い「木」との付き合い方>が出来れば、間違いなく地球温暖化問題に一石をと投じられると言う事でもあります。

にもかかわらず、私たちは<あまり感心できない「木」との付き合い方>ばかりしてきました。残念ながら日本においても同様で、早急に解決しなければならない難題が山積しています。

その一方で、私たちは<「木」の素晴らしさ>を良く知っています。半面<「木」に対する誤解>から、暮らしの中から「木」を排除してしまうような動きも多数見られます。だからこそ、まず<「木」を良く知る>事から始めなければなりません。

しかも、「木」を正しく使う事は自然環境の改善に直結しています。

個々の立場・分野などにとらわれることなく、この<「木」語り>が「木」と一から語り合うための、実験台的存在になればと考えています。

                    2023年4月30日 みずき りょう

南アメリカの熱帯雨林