「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO831
「WOOD EXTERIOR 編」
「レッドウッド(セコイア・センペルビレンズ)」の分類について話しました。現在、「セコイア属」の樹木は「レッドウッド」のみ。ただしスギ科に属し、日本の「スギ」、中国の「メタセコイア」と近しい関係にあるということです。
素人考えではありますが、この事実を整理してみると、「スギ」より「セコイア」の方が登場したのがはるかに古いわけで、純粋の「セコイア属」は「レッドウッド」だけが生き延びた。しかし、日本の「スギ」と、中国の「メタセコイア」が少しだけ環境変化に応じ進化して、近樹種として現存している。こんな、構図が成り立ちます。つまり、日本の「スギ」は「セコイア」の末裔で、だからこそ固有種であるということではないでしょうか?
「セコイア」が地球上に現れたのは、2億年以上前といわれています。つまり、祖先は恐竜達と供に暮らしていたのです。「レッドウッド」が巨大に育つのはそのなごりなのでしょうか・・・
しかも、「セコイア」の勢力は絶大で、北半球を覆い尽くしていました。石炭の大部分が「セコイア」であることからもそれは明らかです。そう、「レッドウッド」は世界一巨大な生きた化石でもあるわけです。
さらに、はるか上空に葉を茂らせ、他の植物か育ちにくい。タンニンを大量に排出し、さらに植物、動物が生育しにくい環境を作る・・・と言う特性を持っています。結果、「レッドウッド」の森は巨木だけが目立ち、しかも森閑とした状況を作り出します。
巨人達以外に何もいない静まり返った世界! このような世界に入り込むと、その森(巨人)に畏敬を感じても当然でしょう。ネイティブ・アメリカン達も同じで、彼らはその森を「神の森」、その木を「神の木」と呼びました。
世界一巨大な生きた化石。他を寄せ付けない圧倒的な生命力。「レッドウッド」はまさに神の領域に踏み込んだ生命と言えるでしょう。
そこで本日のひと口アドバイス。
「世界一巨大な生きた化石、神の領域に踏み込んだ生命・・・それが、レッドウッド!」
(りょう)
「レッドウッド」の森(国立公園)。巨木だけの森閑とした世界が広がる。
「レッドウッド」は世界一背が高くなる樹木(最高116.5m)。
「レッドウッド」の切り株で作られた風呂(日本の温泉)。
「レッドウッド」の葉。はたして、「スギ」「メタセコイア」と似ているか?
「メタセコイア」の葉
「スギ」の葉