りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO879

 

「新築外構徹底研究 編」・・・透水性と「カースペース土間」

「エコペイブ」の優れた特性をご理解いただけたでしょうか? そして、この優れた特性のベースとなるのが、3つの基本構造です。①:優れた素材とハニカムと言う構造 ③:乾式工法 ③:透水性・・・以上です。では、もう少しこの3大特性について分析してみます。そして、既存の「カースペースの土間」と比較対象してみます。

まず、①:ハニカム構造について。蜂の巣からヒントを得たこの構造は、想像以上の強度を持っています。そして、航空機や建材にこの構造が多数利用されています。加えて「エクペイブ」の補強材は耐久性抜群の合成繊維でできており、砂利(あるいはそれに類する)と言う骨材との組み合わせで、何10トンと言う圧力にも耐えられます。

この構造に近いブロック、芝生プロテクター、などの土間処理材も現存します。ただ、極端に値段が高かったり、樹脂製のものは耐久性に問題があったりして、残念ながら「エコペイブ」に近い品質・価格のハニカム系補強材は現存しません。

②:の乾式工法という点についても、見逃せません。土間には、土間コンクリート、洗い出しなどの湿式工法と、インターロッキング、石・レンガ敷きなどの乾式工法、それに石やタイル貼りなどの中間的工法があります。どれが良いかは判断の分かれるところですが、少なくとも湿式工法の方が失敗が多く、クレームが出やすく天候にも左右されやすいのは事実です。そして「エコペイブ」完全乾式工法です。

ただ、乾式工法の場合は、比較的値段の高いものが多く、「カースペース」のような広い面積でコストをあまり気にせず使えるのは、インターロッキングと「エコペイブ」ぐらいです。

③:の透水性についても、見逃すことが多いのですが大きな利点があります。A:ヒートアイランド現象を防ぐ B:土とそこに棲む生物に優しい C:水によるクレームが殆ど無い・・・と言った利点があるからです。従って、官公庁物件では透水性のある土間が増えていますが、値段が高くて、住宅ではなかなか使えません。ただし「エコペイブ」は例外です。

透水性でA:B:の利点については分かっても、一般のお客様にはC:についてはピンとこないかも知れません。でも、水問題は透水性のメリットとして見逃せません。水を流すための傾斜(水勾配)が悪い、目に見えない窪みの水溜り、などで生活に支障をきたすことが多いが、透水性があればその心配も無いからです。施工当初なら当然直しますが、経年変化によってもこのような問題は発生します。

つまり、ハニカム構造、乾式工法、透水性を安価に取り入れることが出来れば、理想の土間に近づけるわけで、まさにそれが「エコペイブ」であるわけです。課題はデザイン性。ただこの面も、模様の工夫、骨材の工夫、草花とのコラボレーション、エッジング材の活用により必ず解決できると確信しています。

そこで本日のひと口アドバイス。

「ハニカム構造、乾式工法、透水性+ローコスト・・・これが理想のカースペース土間の4大理想条件!」

(りょう)

 

 

 

「水勾配」の測定。このように注意していてもクレームの原因となることが多い。ただし、透水性があればこの問題も大幅に緩和される。

 

 

 

 

 

土間の水溜り。透水性があればこのような問題は起こらない。 

 

 

 

 

 

土間のクラック。湿式工法ゆえの欠陥とも言える。

 

 

 

 

 

 

 

 

理想に近い土間「エコペイブ」。デザイン性についても、模様の工夫、骨材のセレクト、草花とのコラボレーション、エッジング材の導入で、必ず改善できる。