メルマガ「egg-WORLD・7月号」 無料配信スタート!

 

 

 

 

 

 

 

古代中国・伝説の王「尭」(りょうさんブログより)

 

 

「私はエクステリアのプロです」と言う人のためのメールマガジン

egg-WORLD 7月号 Vol:1412

Word添付ファイル方式  配信無料     配信お申し込みは info@niwagatari.com

編集・発行:egg-藤田哲夫 〒591-8046 大阪府堺市北区東三国ヶ丘町2-1-4-104

 

このコーナーでは、「egg-WORLD・7月号」の全文を掲載していますが、データ処理の都合上、レイアウト等は異なります。

 

 

egg-ニュース

7月:大阪・東京で「開発PT会議」「egg定例会」開催!

無料体験参加者募集中! 

egg開発PT会議」

*開催日時:7月16日(水) 10:00〜12:00

*開催場所:(財)大阪市教育会館(パル法円坂)・7号室(3F) 大阪・森ノ宮

egg西日本地区定例会・スタッフ研修」

*開催日時:7月16日(水) 13:00〜17:00

*開催場所:(財)大阪市教育会館(パル法円坂)・7号室(3F) 大阪・森ノ宮

egg東日本地区定例会・スタッフ研修」

*開催日時:7月24日(木) 13:30~17:30

*開催場所:週刊エクステリア・東京オフィス 東京・神田

会場URL  http://www.exterior.co.jp

 

eggに関する情報はホームページで URL http://www.niwagatari.com

体験参加・商品説明のお申込み、お問い合わせは E-mail info@niwagatari.com

 

 

メールマガジンegg-WORLDに関するお知らせ

私はエクステリアのプロです、という人のためのメールマガジン・・・「egg-WORLD」は「egg-NEWS」「エクステリアショップ運営」「同ショップのための接客」「エクステリアの技能」「その他」にテーマを絞り、エクステリアのプロに役立つ情報提供を行っております。ご期待ください。

「egg-WORLD」のお申し込み(無料)はE-mailで! info@niwagatari.com

 

egg-ニュース   

平成26年5月の新設住宅着工戸数 (最新情報!)

総戸数:67,791戸(-15.0%) 持家:22.288戸(-22.9%)

「総戸数」

*5月の新設住宅総着工戸数:67,791戸(前年同月比-15.0%)、3ヶ月連続の減少

*5月の新設住宅着工床面積:5,785千㎡(前年同月比-19.4%)、4ヶ月連続の減少

*季節調整済年率換算値:87.2万戸

「利用関係別個数」

*持家:22,288戸(前年同月比-22.9%、4ヶ月連続の減少)

*賃貸住宅:27,434戸(前年同月比+3.1%、15ヵ月連続の増加)

*分譲住宅:17,437戸(前年同月比-27.1%、4ヶ月連続の減少)

○分譲マンション:7,307戸(前年同月比-43.3%、4ヶ月連続の減少)

○一戸建分譲住宅:10,026戸(前年同月比-7.9%、先月の増加から再び減少)

「地域別戸数」

*首都圏:総戸数(前年同月比-20.8%)

○持家(前年同月比-21.4%) ○賃貸住宅(前年同月比+4.3%)

○分譲住宅(前年同月比-38.4%)

・分譲マンション(前年同月比-56.2%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比-9.4%)

*中部圏:総戸数(前年同月比-4.6%)

○持家(前年同月比-23.6%) ○賃貸住宅(前年同月比+18.3%)

○分譲住宅(前年同月比+6.7%)

・分譲マンション(前年同月比+24.7%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比+1.5%)

*近畿圏:総戸数(前年同月比-18.6%)

○持家(前年同月比-25.8%) ○賃貸住宅(前年同月比-19.0%)

○分譲住宅(前年同月比-15.3%)

・分譲マンション(前年同月比-14.3%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比-15.5%)

*その他の地域:総戸数(前年同月比-10.7%)

○持家(前年同月比-22.6%) ○賃貸住宅(前年同月比+9.0%)

○分譲住宅(前年同月比-15.5%)

・分譲マンション(前年同月比-29.2%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比-2.1)

 

egg-の詳細はHPで!   URL http://www.niwagatari.com

エクステリアのショップ展開で成功するための必読書!

 

「エク・サス 改訂版」

ここに掲載する「エク・サス改訂版」は2009年発行の「エク・サス」を現状に合わせ加筆・修正したものです。

みずき りょう

 

NO12

「マーチャンダイジング編」

 

第11章 「マーチャンダイジング」とは何か

取扱商品の性格と、その基本販売システムを知る

 「マーケティング」の重要性について、分析を加え同視点から店舗展開の具体的ポイントを探ってきた。 

 この項からは、視点を変え「マーチャンダイジング」と言うテーマで、店の展開・運営をどのように行えばよいか、検証していく。

 この「エク・サス」の第6章で、企業を運営し成功に結び付けるには「マーケティング」「マーチャンダイジング」「マネジメント」と言う「3つのM」を知り、各テーマに対し的確な対応策が必要となることを指摘した。

 そして、「マーケティング」に関する基本については、第6章~第10章で一応提示し終えた。それを再確認していただければ、言葉はともかく、内容は難しいことでも抽象的なことでもないことを理解してもらえると思う。

 「マーチャンダイジング」においても同様である。ただ、言葉としては「マーケティング」「マネジメント」以上になじみが薄い。特に、小売経験の少ない建設・建築・住宅関連と言った、我々に近い産業では、「マーチャンダイジング」と言う言葉を耳にすることは極めて少ない。

 以前にも書いたが、「商品」と「商品の販売方法」を考えることが、「マーチャンダイジング」と理解していただければそれで良い。同時に、我々が取り扱う商品にも、全てに共通する原則が存在し、この原則を無視することは出来ない。まず、その原則とは何か確認しておく必要がある。

 

「全ての商品には、4つの役割分担がある」と言う原則

 全ての商品が持つ「共通の原則」である以上、衣食住、それに車に至るまで、全てに当てはまる。と言うことは、住宅関連の施工付販売にもこの原則はあてはまる。さらに言えば、この原則を無視し商品の販売を行っても、100%とは言わないが、失敗する確率が極端に高くなると言うことだ。しかし、「マーケティング」の原則同様、小売の知識が極端に不足している、エクステリア業界では、その原則が日常茶飯事のように無視されている。成功率が低くなるのも、当然と言えるわけだ。

 1つ目の原則は、あらゆる商品には、以下の4つ性格と役割分担があると言うものだ。そして、商品の各性格と役割分担に応じ、ゾーン分類することで、的確な販売戦略を打ち出すことが出来るようになる。

 

A:集客を主目的とする商品・・・「集客商品(ゾーン)」

B:売り上げと利益確保のための商品・・・「主力商品(ゾーン)」

C:大型で憧れ的商品・・・「未来商品(ゾーン)」

D:サービス・営繕の対象となる商品・・・「サービス商品(ゾーン)」

 

 以上を、横軸に回転頻度を、縦軸に価格を置くと、以下のような図にすることが出来る。

(図に関しては、データ処理の都合上未表示)

  少し抽象的になったので、比較的販売商品が限定されている分かりやすい業種を選び、2つほど例を示しておこう。

 

「例1:車のディーラー(トヨタ)」

A:集客商品(ゾーン)・・・・・軽自動車、ヴィッツのような、価格が150万円以下の小型車。

B:主力商品(ゾーン)・・・・・カローラ~ノア~マークXなどの中型車で、価格は200万円~300万円。

C:未来商品(ゾーン)・・・・・クラウン以上の高級車。価格は350万円以上

D:サービス商品(ゾーン)・・・定期点検、車検、オイル交換、他。客単価はは20円以下。

 

「例2:一般的家具店」

A:集客商品(ゾーン)・・・・・軽家具、インテリア商品。価格は2万円以下。

B:主力商品(ゾーン)・・・・・一般的な家具。価格は3万円~20万円。

C:未来商品(ゾーン)・・・・・婚礼家具セット、輸入高級家具。価格は30万円以上。

D:サービス商品(ゾーン)・・・家具の補修・修理。価格は2万円以下。

 

 車、家具とも、筆者はその分野に詳しくもなく、専門家でもないので、分類が適切か否かは分からない。ただ、上記の例を見ると、分類の意味と、どの様な業種でもこの原則に従い、取扱商品を4つに分けることが出来ることを、理解してもらえたのではないか。

 それでは、一番大切なエクステリアショップの場合はどうなるか、同様の形で提示しておくことにしよう。

 

「EXショップの一般的分類」

A:集客商品(ゾーン)・・・・・カーポート、テラス、デッキ等の、一般的単品商品。価格は30万円以下。

B:主力商品(ゾーン)・・・・・一般的外構・ガーデン工事。部分的外構・ガーデン工事。比較的大型(複合を含む)の単品商品。価格は30万円~250万円。

C:未来商品(ゾーン)・・・・・大型の外構・ガーデン工事。コンサバトリーなどの高額単品商品。価格は300万円以上。

D:サービス商品(ゾーン)・・・部品や部分の取替え、デッキの塗り替えなど、補修・営繕的商品、植木のメンテナンス。価格は20万円以下。

 

 おおよそ、このように分類することが出来る。

 では、このような原則と分類法を知り、何の役に立つと言うのか。

 

それぞれの商品(ゾーン)の役割

 この原則を知る一番大切な目的は、「商品(ゾーン)の性質・役割を知ることで、効率の良い販売を行うことが出来る」と言うことに他ならない。逆に言うと、この原則を知らないと、極めて非効率的な販売作戦を展開することになる。そして、エクステリアショップの大多数が、この原則を知らないため、非常に効率の悪い販売を行い、結果的にショップ展開から撤退せざるを得ないと言う状況に追い込まれている。

 それでは、具体的に各商品(ゾーン)の役割と、販売ポイントを提示しておく。

 

「A:集客商品(ゾーン)」

 この商品(ゾーン)の最大の役割は、名前が示すとおり「集客」にある。逆に言うなら、売り上げと利益の確保が主目的ではないと言うこと。したがって、粗利や粗利金額を考えるより、どれだけお客様が来店するか、何件の問い合わせが入るかを考え、展示やチラシ掲載しなければならない。

 しかし、残念なことに、テラス、カーポートなどは、いかに安く販売しても、以前ほどの集客パワーを失ってしまった。車のディーラーも同様のことが言えるが、結論から言えば、我々はパワーのある「集客商品」を失ってしまった、と言うことになる。となれば、別の集客商品、または集客手段を持たないと、これからのエクステリアショップは、好実績を維持することが困難であると、結論付けることが出来る。

 

「B:主力商品(ゾーン)」

 この商品の役割は、言うまでもなく、大半の売り上げと利益を確保すると言うこと。従って、商品そのものがある程度大量に売れるものでなくてはならない。つまり、極端な高額商品、マニアックな商品は対称にならない。

 販売面で一番重要なのは、主力商品(ゾーン)に関しては販売価格を維持し、売り上げだけでなく絶対に利益率を落としてはならないと言うことだ。したがって、このゾーンの商品を、目玉に使い、ディスカウントし売り上げを上げるような販売戦術を絶対にとってはいけない。

 

「C:未来商品(ゾーン)」

 一般的には、高額商品を指す。しかし、販売戦術的には、単なる高額ではなく、憧れや夢と言った要素を強く持つ商品のほうが良い。なぜなら、この商品(ゾーン)の目的は、売り上げを上げ以上に、技術力やプラン力を強烈にアピールし、イメージアップにつなげることにあるからだ。

 

「D:サービス商品(ゾーン)」

 修理・営繕を中心に、多くの雑多な周辺商品もこの中に含まれる。この商品の特性と目的はサービスの充実で、「集客商品(ゾーン)」以上に、売り上げや利益の確保とは殆ど無関係ということだ。むしろ、売れすぎると業績の悪化を招くことさえある。

 となれば、一般のユーザーに対してはあまり積極的にはアピールせず、顧客に対してその体制の充実を伝え、安心感と同時にユーザーの囲い込み用として、役立てるための販売施策を展開していく商品(ゾーン)と言う事になる。

以上が4つの商品(ゾーン)の特性だ。そして、この特性を有効に活用すれば、非常に有効な販売作戦を展開することが出来る。つまり、マーチャンダイジングを考えるうえで、最も基本となる原則だと言う事。

 

「A、Bゾーン優先」の原則を認識せよ

 では、A、B、C、D各ゾーンの活用の仕方にはどのようなセオリーがあるのか。

まず第一番目が「A、Bゾーン優先の大原則」だ。そして、この原則は、新規店・売り上げが少ない店は「Aゾーン最優先」、地域一番店あるいはそれを目指す有力店は「Bゾーン最優先」へと続く。

 要するに、力の無い店は良い格好をせず「集客第一主義」「問い合わせ件数確保第一主義」を優先しなさいと言う事。そして、販売力が付いてきたら、「集客+主力商品強化策」へと路線変更すれば良い。

 このような戦術は、どの業種・業態でもほぼ守られている。いや、守られている業種・業態・企業は安定的な実績を維持し、無視している業種・業態・企業はそれが出来ないと考えた方が良い。ところが、我々の属する住宅産業の、少なくとも既存住宅対象分野は、上記路線を守らない代表的な存在で、まったく安定した実績が残せていない。

 同時に、我々が目指すのは、売り上げが小さくても、大きくても、「専門店」である。従って、ディスカウンターのように、80%以上が「集客商品(ゾーン)」での展開、と言うわけには行かない。例えばチラシ・ホームページ・店舗の構成を考える時、年商1億円以下(1店舗)のショップは「集客商品(ゾーン)・集客企画」40%、基幹となる「主力商品(ゾーン)」プラン・作品集40%、その他の会社案内・路線説明20%、と言った比率が基本となる。

 一方、年商1.5億円以上(1店舗)のショップは、「集客商品(ゾーン)・集客企画」20%、「主力商品(ゾーン)」50%、その他30%、と言った比率を基準に、より総合力をアピールする戦術を打ち出すことが必要になる。

 第二番目は逆に、Cの「未来商品(ゾーン)」、Dの「サービス商品(ゾーン)」は、主役にしてはならないと言う原則。ただし、無視すると言うことではなく、小さなスペースで定番的に、きっちりとアピールすることが大切になる。さらに、前記の店舗の販売力に照らし合わせ表記すると、1億円以下のショップは特に控え目に、1.5億円以上のショップは少しウエイトを上げアピールすると言うことが基本となる。

 ところが、エクステリアショップの場合は、殆ど販売実績がないのに、Cの「未来商品(ゾーン)」に属する、極端な高額商品を前面に打ち出し、展示場作り、チラシ構成を行い失敗しているケースが非常に多い。小売に対する極端な勉強不足が、このような間違った路線を生み出す、最大の要因であることは言うまでもない。

 一方、Dの「サービス商品(ゾーン)」を前面に打ち出し失敗している例もよくある。このタイプはエクステリアよりむしろリフォームショップに多い。クロスや襖の貼替え、補修、鍵の取替え、水漏れの修理など、膨大な営繕系の項目をメインに掲げ、チラシ作りを行っているような例だ。

 チェーンを作り「水廻りの修理」に特化している場合い、鍵だけのチェーンなど、特殊な業態の場合は別だが、少なくとも地域密着型でのショップ展開を目指す場合い、このような方式はまず成り立たない。リフォームショップもまた、小売に対する研究をあまりに疎かにしたため、このような失敗が目立つようになったと言えよう。

 要するに、A、Bゾーン優先C、Dゾーンの的確な活用と言う、マーチャンダイジングの基本がまったく無視され失敗している典型が、エクステリアでありリフォームであるわけだ。

 ところが、さらに不思議なのはホームセンターの場合だ。彼等は、本業となる物販に関しては、「マーチャンダイジング」の基本をある程度マスターし、それに即した品揃え、陳列、価格設定、販促活動を行っている。間違ってはいけないのは、決してAの「集客商品(ゾーン)」だけで勝負しているわけではない。売り上げと利益の基本は、彼等なりのBの「主力商品(ゾーン)」にあることも、冷静に分析すれば分かる。

 しかし、ことエクステリアとリフォームに関しては、この原則が無視されている。ほとんど底物と言われる、目玉商品しか扱っていないからだ。もちろん、短期的には少し高額な商品を展示したりすることはあるが、実績に結びつかずすぐ撤退してしまう。したがって、少なくとも、これまでは彼等の存在が脅威になることは殆どなかった。

 しかし、エクステリア、リフォームの分野でも「マーチャンダイジング」の基本に忠実に、しかも長期的な販売作戦を展開するようになれば、我々にとり「要注意」と言うことになり、チェックのためのバロメーターにもなる。

 他人のことはともかく我々自身が、このマーチャンダイジングの大原則を頭に叩き込み、もう一度販売戦略を考えなおすことが先決だ。

 

 「マーチャンダイジング」と言う耳慣れ名言葉にアレルギー症状を起こしてはいけない。なぜなら、その本質は極めてオーソドックスな考え方で、誰もが実践可能なものであるからだ。また、「マーチャンダイジング」は物販だけのもので、施工付販売とは無縁なものだと考えてもいけない。なぜなら、物販であろうと施工付販売であろうと、小売業に変わりはなく、原則自体に何の変りもないからである。

 エクステリアショップの場合は、2つの顔を持つ。小売業としての顔と、工事業としての顔だ。しかし、両者は対極にあるものではない。併存したものと考えるべきだ。より分かりやすく言うと、小売業であるが、販売(受注)した結果、工事を必要とすると言う事。従って、まず販売が優先され、次に工事体制と言う課題が出てくる。

 それでは次項で、大原則をベースとした、店作りを具体的にどのように行っていけば良いのか、分かりやすく提示していくことにしよう。

 

つづく

 

8月は夏休みを意識し、親子で楽しめる企画を!

*もっとガーデンライフを楽しむためのアイデアを・・・

 夏の不需要期をどう乗り切るかが、秋以降の展開に大きな影響を及ぼす。秋の需要期に入ってから仕掛けても、前半の問い合わせ物件・工事物件確保が難しく、一定期間低迷してしまう危険性が高まるからだ。だからこそ、夏のセールで一定量のお客様を確保しておくことが、極めて重要になる。特に、7月にチラシ折込・イベント等の企画を実施しなかった店は、8月前半に何としても「サマーセール」行う事。

 ただ、暑さのピークで、仕掛け方が非常に難しい時期でもある。しかも、企画にパワーが無かった場合は、来店者数が極端に落ち、セール効果も半減する。来店者数の確保が難しい時期であるからこそ、そこ(集客企画)により力点を置くこと。

8月の集客企画案を具体的に停止しておく。

1:夏休み子供工作教室・・・ゴム鉄砲、竹トンボ、木工等の工作教室、他。必要であれば、教室用のキットも販売されている。

2:ナイトイベント・・・門灯、ガーデンライト、蓄光製品、等の展示販売。それとセットした、ナイトコンサート、夜店、花火大会、等。ただし、アルコールを出す場合は十分に注意する事。また、ベース集客の確保が大切で、会員・リピーター等を必ず招待する事。

3:サマーグッズの展示・店頭販売・・・オーニング、パラソル、ガーデンファニチャー、ハンモック、シェード類、等の展示と物販。ただし、この市場は意外に小さく、必ず別企画と組み合わせること。

 

 以上のような企画と、相談会、作品のパネル展示、オリジナル商品(プラン)の紹介等の定番企画とを上手く組み合わせることが、成功のポイントとなる。またグリーン関係については、①:常緑樹の処分市(秋~冬前に、落葉樹等の冬用植物への在庫切り替えを前提とする) ②:カラーリーフ、グランドカバー、等の、一般ホームセンター・グリーンショップでは少ない草花の販売&紹介・・・と言う2つのテーマで取り組む。

 特に、草花については、集客用として花苗を使うことが難しい時期となる。これを逆手に取り、量販系では扱いにくい、マニアックな葉物を上手く使うと効果的。この場合は、複数植物の組み合わせによる演出、匍匐(ほふく)性グランドカバーを30~50㎝角状に植えた物を複数展示する、などの施行例的紹介も非常に効果的。

 これらのコーナー作りにより、「グリーン展示常設化」の切っ掛けを作ることにもつながる。この機会に一工夫する事!

 8月は、不需要期だけに、春・秋のような大イベントは実施しにくい。しかし、工夫する事で、一定の集客確保と、問い合わせ確保は十分可能だ。しかも、この時期に一定の見込み物件を確保しておくのと、そうで無いのとでは、今年終盤に大きな差がでる。間違っても、夏を漫然と過ごさないこと!

接客に関するキーワード・・・NO12

「聞き上手の本質とポイント?」

 よく「しゃべりすぎる営業は最悪」と言われる。これは、しゃべることが悪いのではなく、「相手の言う事をよく聞かない」と言う言葉の別表現的な意味合いが強い。要するに、お客様が言いたいことを理解せず、論外と言うべき対応を行ってしまうと言う事。残念なことに、このようなアドバイザーが非常に多い。特に、ベテランであるにもかかわらず、一向に成約実績が上がらない、と言うタイプのスタッフの大半がこのタイプ。そして、このようなスタッフの共通項として、十分な知識がありながら「それがむしろマイナスにしか作用していない」と言う点を挙げることが出来る。

 裏を返せば、アドバイザーは「聞き上手」になれば良いと言う事でもある。だが、「聞き上手」と言う言葉自体にも大きな誤解がある。よく話を聞き、それなりに理解しているのに、これまた一向に実績が上がらないと言うケースもまた多いからだ。そして、こちらは経験の少ないスタッフに比較的多く見られる。

 では、お客様の話を良く聞いているのになぜ成果が上がらないのか。理由は明確で、同じ立場で話を聞いてしまうからだ。もう少し分かりやすく言うと、ミクロ的な話に耳を奪われ、本質が何か分からなくなってしまっていると言う事。「聞き上手」とは、マクロ的な視点で、話の本質をとらえると言う事。つまり、目的がどこにあるかを把握すると言う事でもある。

「マクロ的視点で、プラン作成の目的を正確に把握せよ!」

 

 

スキルアップのためのキーワード・・・NO⒓

「考えてから描く=×、描きながら考える=○」

 プランを纏めるのに時間がかかり、対応が追い付かない。一向に良いアイデア(プラン)が浮かばない。こんな話をよく耳にする。そして、このような悩みを抱えるスタッフにはある共通点がある。それは、頭の中でプランを纏めてから、プラン作成・設計にかかる、と言う共通点だ。そして、このタイプのスタッフの大半が、スキルが低く成長も遅い。

 良く小説家などの話で「文章が独り歩きする」と言ったことを耳にする。書くのは作家であり、おかしいと思うかもしれないが、これは事実だ。書き始めることで、登場人物の個性が自動的に定まり、新たなストーリー展開に至り、作品がより充実する。これは、むしろ当然の現象でもある。

 外構・ガーデン・エクステリアのプランや設計においても全く同じことが言える。だからこそ、考えてから描くのではなく、とにかく筆記具を手にしたら(あるいはCAD)、ほぼ同時進行で描き始めること。そうすることで、必ず新しい局面が生れる。よりよい作品が生まれる。

「考える前に筆記具を持とう! そして同時に手を動かそう!」

 

新・スーダラ雑感:第12回

2つの「作庭秘伝書」が示すマイナス思考?

 今回は、「新・スーダラ雑観」と言う、ほとんど無意味な雑文には似合わないが、日本文化について正面から向き合ってみたい。結論を先に述べると、おっさんも日本人の端くれであり、大好きな日本特有の芸術作品が多数ある。だがその反面、大嫌いと言う側面もある。

 大好きな面とは何かを、改めて考えてみると、シンプルかつ単純にデフォルメされた特有の感性にある。欧米の場合(あるいは中国を含むほぼ全世界)の芸術・デザインの流れを見ると、スーパー装飾主義(バロック・ロココ以前)~装飾主義(アールヌーボー、等)~モダン系(アールデコ、等)~スーパーモダン系(現代芸術)と言った流れを辿り、シンプルと言う視点が登場したのは、ここ100年の事。

 しかし、日本の場合は、平安時代にその萌芽があり、室町時代(正確には「北山文化」の頃)にはシンプル系の作品がむしろ主流となっている。そして、大筋でその流れは変わらず現在に至っている。つまり、おっさんは日本特有のシンプル感に引かれていると言う事。

 続いて、大嫌いな側面とは何かを考える。答えは、特に江戸時代草創期以降になると、ほとんど無意味なお題目が重要視され、活力が限りなく阻害されていくからだ。しかも、利権主義・排他主義を背景とした悪意がその背景に見られる。

 とは言っても、日本文化・芸術全体の話を短いコラムで取り上げても、焦点がボケてしまい訳が分からなくなる。そこで、比較的身近な「日本庭園」にテーマを絞る。

 

 「日本庭園」関連資料の一系列として、複数の作庭書が残されている。今回は、その中で、江戸時代以前の「嵯峨流古法秘伝書」(作者不詳・室町時代作?)「山水並野形図」(作者不詳・平安時代の作と推定。ただし、実際にその存在が知れたのはかなり後代。また、平安期とは考えにくい記載部分もあり、室町以降の作品扱いとする)の2つをサンプルとして活用する。

 それ以前には「作庭記」(平安時代、橘俊綱作と伝えられる)と言う名著があるが、「嵯峨流古法秘伝書」「山水並野形図」とは比較にもならない。少なくとも、おっさんは「嵯峨**」「山水**」は駄作と見る。しかも、駄作となった背景には、造園業界の腐敗があり、その悪影響が現在にまで続いていると考えている。

 とは言っても、「嵯峨**」「山水**」に何が書かれているのか分からなくては、お話にもならない。そこで、下記URLにておっさんが両著全文訳を連載しているので、興味のある方は一読願いたい。

「嵯峨流古法秘伝書」・・・http://www.niwagatari.com/?p=31682

「山水並野形図」・・・・・http://www.niwagatari.com/?p=31865

 では何故「嵯峨**」「山水**」は何故駄作であるのか。これまた、筆者の勝手な論法かもしれないが、「作庭記」と比較すると、書物としてのレベルが根本的に違う。でも、「作庭記」の著者は平安時代を代表する文化人。一方、「嵯峨**」「山水**」は造園の技術者作と推定され、レベル差があることは仕方がない。問題は、後者2作の場合は技術書としても見るべきものが無いからら始末が悪い。では、なぜ技術書としての魅力も失ってしまったのか。その理由は、秘伝書と言う性格からもわかる通り、他者を排除し、自ら(あるいは自分たちの仲間のみ)を正当化するための書であるからだ。

 その兆候は、「嵯峨**」「山水**」のほぼ全文にわたって見られる。具体的には、ほとんど意味の無い固有名詞を乱用、稚拙としか言いようがない知識を振りかざした禁仕事の大安売り・・・など枚挙に暇がない。

 例えば、三尊石にちなむ部分でも、周辺の石にまでわざわざ名前を付け、その配置にまで注文を付けている。しかし、釈迦如来(真の智慧を伝える存在)を想定した石を中央に据えた場合、左に文殊菩薩(智慧・知識の象徴)、右に普賢菩薩(慈悲と智慧の象徴)を添えることが多いのか(阿弥陀三尊、不動三尊についても同じ)、最も重要な部分には全く触れず、石の形、周囲の石の名前と並べ方など、末梢事ばかり書いている。しかも、そのような末梢事は仏教と無縁のものだ。そして、仏教と無縁の三尊席石など何の意味もない。

 ここで想定できることは、①:筆者は仏教の本流に関する知識はそれほど持っていなかった ②:三尊石の形而上的意味などどうでも良く、無意味な決め事にこそ価値を持たせ、作庭を自分たちの独占事業にしたかった・・・と言う事であろう。

 さらに、「嵯峨**」終盤の一部を添付しておく。

 田舎の人々の庭を河原者の作品と考えることは間違いだ。何故なら、河原者の内典外典(伝え)から分かるが、彼ら(山水河原者=当時の作庭者集団)の作品はより深く高度なものであるからだ。仮に、田舎に庭があったとしても、それは、高貴な人が地方に行って作ったものでもない。ただ、河原者の(都で習得した)技術を真似ただけで、本当の技術や様式を知らなかった。それら(地方)の庭は、何れも正しい様式を知らず、石を組、木を植えただけのものだ。(勝手に)善悪を批判し、語っているに過ぎない。是非もない戯言に過ぎない。そんなものは広く伝えるものではない。俗世界のことを天上に持ち込むようなものだ。本当に素晴らしい作庭様式というものはそのようなものではない。よく心得ること(みずき りょう訳)。

 要するに、「嵯峨**」の著者は、正しい庭作りを継承しているのは、自分たちだけと言いたかったわけだ。同時に、おそらく室町時代頃から、京都を中心に庭作りの独占化傾向が強まった、あるいは強めようとした、と言う事であろう。それ自体は必ずしも悪いとは言わない。ただ、独占化が排他主義へと進み、無意味な固有名詞や禁仕事を無理に作ったところに問題が有る。それが、日本庭園の闊達さ・発展性を阻害する要因となった可能性があるからだ。そしてこの傾向は、江戸時代になりより顕著になったと推定される。

 少し話は飛ぶが、おっさんは夢窓疎石(鎌倉時代後期~室町時代初期の高僧&作庭者)の庭園が日本庭園の最高峰と考えている。そして、彼の作品の最大の特徴は「臨機応変」と言う点にある。例えば、代表作である西芳寺(京都)と永保寺(岐阜県)を比較すると、一見同一人物の作とは思えない。最大の理由は、地形・借景を有効活用しているからだ。だからと言って、夢窓疎石の庭に共通点が無いわけではない。三段の石組みなど、悟りへの過程を表した演出は、彼が良く使った。また、当時から様々な様式が山水河原者の間で確立され、それを有効利用したこともまず間違いない。

 ただ、優先事項が全く異なる。夢窓疎石は間違いなく臨済禅の精神世界を最優先し庭を作った。その手段として、多数の様式・技術を活用した。しかし、安土・桃山時代の醍醐・三宝院などは様式美が先行し、明らかに精神世界が軽視されている。勿論、三宝院は日本を代表する庭園で、至宝とも言える。しかし、おっさんには、まとまりすぎていて、無限の広がりを感じることがどうしてもできない。さらに時代が下ると、日本庭園の集大成「大名庭園」が登場するが、おっさんにはさらに退化したように思えてならない。

 あからさまに言えば、夢窓疎石以降の庭は、技法やデザイン構成は進歩したが、思想性・精神性・芸術性・自由な精神構造をどんどん失っていったと言う事。そして、その要因がなんであったかを、「嵯峨**」「山水**」は明確に示していると言う事。さらに、最悪はそのマイナス精神が現在へも受け継がれ、造園の世界を硬化させ、一歩間違うと過去の遺物になりかねないまでの状況に追い込んだと言う現実!

 勿論、室町時代以降と言う、長い年月の間には、より自由を求めた異端児も登場している。注目すべき作品もかなりある。ただ、大きな流れは変わらず、絶えず利権・排他主義の中にあった。残念でならない。

 日本の文化・芸術全体に話を戻しても、本流は庭園の世界と変わりがない。やはり、利権主義・排他主義が横行し、時代とともに活力を失っていく。その象徴が家元制度であることは言うまでもない。

 江戸時代も元禄(1688~1704年)の頃となると、上方を発祥地とした元禄文化が生まれる。おそらく、形骸化した伝統文化にアレルギーを起こして、新たなパワーが爆発したのであろう。しかし、その元禄パワーも時間の経過とともに、排他主義的傾向を帯びる。

なぜか? それ自体が日本人の本質であるのか?

 文化の原点は個人である。自由である。だから、がんじがらめの制度が優先されてはならない。しかし、いつのまにか本末転倒状態に至る。残念ながら、日本文化も日本庭園も、早い段階で、その本末転倒状態に至り、抜け出すことが出来ない。

 日本の制度と西洋のサロンは別物だ。そして、おっさんは人のつながりは大切だが、サロン的側面を重視していきたいと思う。

 (みずき りょう)

 

 

「egg-WORLD」2014年7月号  編集・発行:egg-藤田 哲夫

〒591-8046 大阪府堺市北区東三国ヶ丘町2-1-4-104 

  TEL/FAX 072-257-3170

 

「egg-WORLD」の無料配信お申込み・お問い合わせは下記E-mailで・・・

E-mail  info@niwagatari.com